22.有名投資家のポートフォリオを漁れ! Form 13F

2_一歩踏み込んだ投資術

米国では、市場の透明性を高め、投資家や規制当局により正確な市場データを提供する仕組みがあります。この代表的なものとしてForm 13Fがあり、これはアメリカ合衆国の証券取引委員会(SEC)が要求するフォームの1つであり、投資家が保有する証券に関する情報を開示するためのものです。具体的には、Form 13Fは、投資家が1つ以上の証券について保有する数量、その証券のタイプ、および各証券の市場価額を開示するために使用されます。今回は、このForm13Fを解説します。

Form 13Fとは?

アメリカの公的な投資家(適格な機関投資家)が、特定の要件を満たす証券について、定期的にSECに提出する必要があります。これには、株式、債券、オプション、デリバティブ商品などが含まれます。投資家は、Form 13Fに記載されている保有証券の数量と市場価額を開示することで、市場の透明性を高め、投資家や規制当局に市場の状況を把握する手助けをします。

Form 13Fは、一般的に公開されており、市場参加者や投資家が特定の機関投資家が保有する証券に関する情報を把握するのに役立ちます。これにより、市場の動向や特定の投資家の行動を把握し、投資判断を行う上での参考情報となります。

以下に、Form 13Fが存在する主な理由をいくつか挙げます:

  1. 市場の透明性の向上: Form 13Fは、投資家が保有する証券に関する情報を公開することで、市場の透明性を向上させます。これにより、市場参加者が投資家の行動やポートフォリオの構成に関する情報を把握しやすくなります。
  2. 投資家保護の向上: Form 13Fは、投資家保護の観点から重要です。投資家は、特定の機関投資家が保有する証券に関する情報を確認することで、市場動向や特定の投資家の行動を把握し、それに基づいて投資判断を行うことができます。
  3. 規制当局の監視の向上: Form 13Fにより、規制当局は市場の構造や動向を把握し、必要に応じて市場の安定や公平性を確保するための措置を講じることができます。特に大口の投資家が保有するポートフォリオの構成や動向を把握することで、市場の監視や規制がより効果的に行われることが期待されます。

これらの理由から、Form 13Fは市場参加者や規制当局にとって重要な情報源となっています。

どこで確認できるのか?

Form 13Fは、アメリカ合衆国証券取引委員会(SEC)のEDGARデータベース(Electronic Data Gathering, Analysis, and Retrieval system)を通じて公開されています。EDGARデータベースは、SECが企業や機関投資家が提出するさまざまな書類を収集・公開するためのオンラインデータベースです。

Form 13Fは一般に投資家が特定の証券について保有する情報を開示するための書類であり、これらの書類はEDGARデータベースで入手できます。具体的には、以下の手順でForm 13Fを確認できます:

  1. SECのウェブサイト(https://www.sec.gov/)にアクセスします。
  1. ページ上部の「Search for Company Filings」や「Search for Company or Fund」などの検索ボックスを使用して、投資家やファンドの名前を検索します。
  2. 検索結果から該当するファンドを選択し、提出された書類の一覧を表示します。
  3. 書類の一覧から「Form 13F」という書類を選択し、詳細情報を表示します。

Form 13Fは一般に季報として提出されますので、定期的にファンドが提出した最新のForm 13Fを確認することが重要です。また、市場参加者や投資家向けのウェブサイトや情報提供サービスでも、Form 13Fのデータを提供している場合がありますので、それらの情報源も活用することができます。

しかしこのサイト、なんとも使いにくいですよね・・・。公的機関のサイトの使いにくさは、世界共通なのかと思ってしまいます。

使いやすいのは、whalewisdom.com!

Form13Fの情報を見やすい形で提供してくれているサイトはいくつかありますが、使い勝手と網羅性を兼ね備えているのはwhalewisdomです。

Track Hedge Funds Using 13F Filings and Data from the Whales - WhaleWisdom.com
tracks and analyzes hedge fund filings in real-time. Find 13F, 13D, insider transactions and more. Backtest and clone in...

ケーススタディ:バフェットの調べ方

バフェット、つまりBerkshire Hathawayの調べ方の手順を紹介します。

ページの見方

言うまでもありませんが、トップページで検索すればOKです。バークシャー・ハサウェイがでてきましたね。このページの使い方は、「Holdings→期間を選ぶ→絞り込み(一覧(ANY)、新規銘柄(NEW)、全て売却(SOLD OUT)など)」です。直感的でわかりやすい作りになっています!


ちなみに、最新のポートフォリオは13Fに加え、13DやGも含めたものになっています!すばらしい!

公開日は?

私達が確認できる日、つまり公開日。comments and updateを押下、その中を”13F”で検索すると、2024-02-14とわかる。

いつまで遡れる?

約2年間分で、それ以上はサブスク登録が必要(requires Subscription)です。

ダウンロードは?

To Excel、To CSV、To TSVともに、サブスク登録が必要。左下にSubscription Requiredとポップアップが・・・。これのサブスクが必要。

サブスクする方へ

フリープランの次は、スタンダードプランです。3ヶ月90USDです。結構しますね・・・

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