師匠となる投資家の皆さんを選んだものの、誰が一番成績がよいのでしょうか?今回横並び評価をしたのでその結果を皆さんにお伝えします。師匠達の比較は勿論、S&P500 ETFとも比較します。
比較条件
シンプルにこの4つです。
- 投資家が持つ上位5銘柄に絞る
- 手間ひまを最小限にするためです。
- 売買のタイミングは保有銘柄が手に入る日の翌日にする。
- 公開情報を使うことで、誰にでもできる方法を確立するためです。
- 期間は2つ。
- 「データが入手できた2013年から」と「私が投資を始めた2019年から」です。
- 比較対象にS&P500 ETF VOOを含める。
- 投資家のマネて銘柄を売買することは、VOOを買うよりは、手間ひまがかかります。その価値がかるのかを見定めるためです。
結果
ケース1:データが入手できた2013年以降
まずは名前を伏せた状態でグラフを見てください。綺麗にバラけてますね、ちなみに点線がVOOです。
- トップの投資家は600%以上、最下位は1.5倍程度であり更にVOOを下回っています。
- もう1つ注目すべきは、VOOを下回っている投資家が2名もいます。
皆さん、誰がどのグラフでしょうか?予想してみてください。
次は名前入りのグラフです。
- トップはマイケルバーリーで、6.5倍に!
- VOOを下回ったのは意外にも超有名な投資家であるバフェットとレイ・ダリオ。VOOが2.9倍になったのに対し、それぞれ2.4倍、1.6倍であった。
- 順位は以下の通り。
- マイケルバーリ
- スタンレードッケンミラー
- ビルアックマン
- S&P 500 ETF VOO
- バフェット
- レイ・ダリオ
一歩踏み込んで考察します。
- マイケルバーリーは結果としてトップになったものの、VOOを下回る時期が2つあり、安定した師匠とは断言できない。特にVOOを下回った2019~2020年は、コロナ禍であることからVOOを始めほぼすべての投資家が成績を落としていることを考慮しても、マイケルバーリーの成績の悪化は際立っている。
- 2位につけたスタンレードッケンミラーも、不安定さが目に付く。2018年~2020年は好成績を収め、コロナ市場を乗り切ったかのようにみえたものの、コロナ禍後半の2021~2022年は他の師匠に比べ大きく負けている。VOOと比較すると、2013年~2018年はVOO同等もしくはそれ以下となっていることがわかる。
ここからわかることは、
- VOOに常時勝ち続けた師匠は、誰一人として居ない。
- VOOに勝ち続けるためには、「2013~2018年は師匠は〇〇氏、2019~2021年は師匠は〇〇氏、その後は・・・」という形で適宜師匠を代えなくてはならないが、これは不可能に近い。
- [理由]これをやるには、「師匠の代えのタイミング」と「次の師匠を誰にするのか」を決めなければならい。しかし、”VOOを上回った師匠達は、途中VOOに負ける期間があるものの、最終的には挽回し、VOOを遥かに上回っている。一方で、VOOを下回った師匠達も途中VOOを上回る期間が存在している。”という事実がある。
ケース2:私が投資を始めた2019年夏以降
まずは名前を伏せた状態でグラフを見てください。綺麗にバラけてますね、ちなみに点線がVOOです。
- トップの投資家は4.3倍以上、最下位は1.3倍程度であり更にVOOを下回っています。
- もう1つ注目すべきは、VOOを下回っている投資家が1名います(10年間だと2名いましたが、減りました)。
皆さん、誰がどのグラフでしょうか?予想してみてください。
次は名前入りのグラフです。
- トップはマイケルバーリーで、4.3倍に!基準となるVOOは、1.9倍に。
- VOOを下回ったのは意外にも超有名な投資家であるレイ・ダリオであり、その値は1.3倍。
- 順位は以下の通り。下線付きが、先に示した10年間の順位との間に変化があった箇所です。
- マイケルバーリ
- スタンレードッケンミラー
- バフェット(↑)
- ビルアックマン(↓)
- S&P 500 ETF VOO(↓)
- レイ・ダリオ
一歩踏み込んで考察します。
- VOOに常時勝ち続けた師匠は、一人だけおり、それはバフェットです。
それではまた次回をお楽しみに!